『もっと言ってはいけない』橘 玲
おはようございます☺️
『もっと言ってはいけない』橘 玲
タブーとなる統計を遺伝学の見地から解説をするのが本書。
言ってはいけない、平等・人種差別とはなんなのか?
人類の始まりから人類大移動とその過程に至る各民族のIQ,人類の遺伝率。
その中で滅亡した民族の意味。
確たる分析結果による解説や 共同生活の起こした遺伝的変化による「自己家畜化」。
東南アジアの他の先進国と同様のIQ高さの推移。
楽観的な脳と非楽観的脳のなかでは東南アジアに多く看られる「うつ病」の因子。
欧米にはない「侘・寂」がなぜ日本人に在るのか?
欧米人は自分本意で鈍角だが東南アジア人は善も悪にも敏感で相手を気遣う心があり(几帳面・誠実・真面目・人の目を気にする)。
そこには農作と言うイノベーションから成り立つ遺伝進化であること。
遺伝は枝葉のような家系図ではなく、網の目状態の家系図であること(古来は近親婚も多かった)。
グローバルスタンダードと大きく異なる年功序列・終身雇用の日本的雇用がガラパゴスのように日本だけで残っているのはこれが理由。
東アジア系は知能は高いが不安感が強く目先の利益よりも将来のことを心配する。生得的な敏感さゆえ、変化やリスクを嫌いお互いがお互いを気にする村社会で閉塞的になる。
しかし、絶望的な話というわけではない。
自分に適した環境に恵まれさえすれば、敏感なS型は鈍感なL型よりはるかに大きな喜びを手にすることができるのだから。
我々日本人は、大枠では東アジアの系統であり、韓国、中国などと並ぶ。それでも国民性に違いを感じるのは、後発的な環境要因によるものであるようです。
親の背中をどう「見るのか」・どう「見せるのか」遺伝を正しく継承したいものです。