飯島企画業務日誌

『予備自衛官』

Posted by 

おはようございます😉

69F42920-4B68-483A-B3D3-2147AE5ADD20-0D7023CD-FCDF-460B-BBB6-09A22B9B4176

『予備自衛官』
中国や北朝鮮への対応など任務が増える一方、自衛隊では、人口減少の影響などで人材の確保が厳しさを増しています。こうした中、自衛官を経験したことがない人でも有事などの際に招集されて第一線部隊の任務につく「即応予備自衛官」として採用されるようになり、志願者が初めて必要な訓練を修了しました。
宮城県の多賀城駐屯地で1日まで行われた訓練には、「即応予備自衛官」を志願する4人が参加しました。
ふだん会社などに勤務しながら、有事や災害の際に招集される予備の自衛官には、陸上自衛隊の第一線部隊で任務にあたる「即応予備自衛官」と、後方支援にあたる「予備自衛官」があります。
このうち、「即応予備自衛官」の採用は元自衛官に限られていましたが、防衛省は去年、人材を確保するため、自衛官経験のない人でも、予備自衛官を経て即応予備自衛官として採用できるよう見直しました。
4人は、ふだん製造業や林業の現場などで働いていて、これまでに、小銃を使った射撃など、即応予備自衛官になるのに必要な36日間の訓練を修了しました。
今後、9月に辞令を交付され、即応予備自衛官に正式に採用されると、年間30日間の訓練への参加が求められ、有事や災害で招集された場合、現役の自衛官とともに第一線で任務にあたることになります。
人手不足は、自衛隊全体にも広がっています。
自衛官のうち、現場の中核を担う任期制の自衛官となる「自衛官候補生」の採用は、6年連続で、計画を下回っています。厳しい採用の環境を踏まえ、防衛省は、「自衛官候補生」などの採用年齢の上限を、おととし、26歳から32歳に引き上げました。
防衛省は、こうした人口減少に高学歴化なども加わり、自衛官の採用環境は今後さらに厳しさを増すとしています。その一方で、自衛隊の任務は増加しています。ことしは、日本に関係する船の安全確保に向けた情報収集のためとして、海上自衛隊の護衛艦を中東地域に派遣するなど、新たな任務も増えています。
また、領空侵犯のおそれのある国籍不明機に対する自衛隊機のスクランブル=緊急発進が、昨年度、中国機への対応を中心に過去3番目に多くなるなど、ここ数年、高い水準が続いています。
災害派遣も相次ぎ、去年の台風15号や19号の際は期間中に予定されていた訓練の1割、およそ300件が中止や縮小、延期となりました。さらに、新型コロナウイルスへの集団感染が確認されたクルーズ船での医療支援に隊員を自主派遣するなど、災害派遣の多様化や長期化、大規模化が、現場に影響を及ぼしています。
一方、即応予備自衛官は、災害派遣だけではなく、有事の際に招集されれば第一線で現役の自衛官と同様の任務にあたり当たります。今回の訓練でも、相手の陣地にほふく前進で近づきながら射撃をする訓練、負傷したときに自分で止血する訓練、銃で撃たれた隊員を待避させ、応急処置をする訓練など、実際の戦闘を想定した動きを繰り返しました。
即応予備自衛官の定員は、およそ8000人ですが、充足率が年々減少し、昨年度は53%と、半分ほどにとどまりました。
ふだんの仕事と年間30日間の参加が義務づけられている訓練との両立が難しいことが背景にあると指摘されていて、人材の確保は容易ではありません。こうした中、幅広く人材を確保しようと、企業への働きかけも強めています。
講演を行った高橋潤1等陸尉は「予備自衛官の制度は企業の理解がないと成り立たないので、そこを重視して取り組んでいる」と話していました。
記事画像https://www3-nhk-or-jp.NHK  NEWS WEB
PAGETOP