図書クラブ『命の暗号』村上和雄
おはようございます😉
図書クラブ『命の暗号』村上和雄
生命科学の研究は素晴らしい勢いで進んでいる。
人間は自分の体の設計図を解読する技術を手にした。生命の仕組みは驚くほど不思議なことばかり。自分の意思だけで生きている人はいない。呼吸や血液循環にしても自分の意思で働かせるのでなく自律神経などが自動的に活躍しているからこそ我々は生きているのだ。
昔から「病は気から」という言い方があるが、ここに遺伝子が関わっていると著者は言う。つまり、心で何をどう考えているかが遺伝子の働きに影響を与える。何か行動する時は脳が重要だが脳が実際に働いているのは細胞や細胞間のネットワークであり細胞は遺伝子の指令だ、その意味で司令塔は遺伝子と言っても過言でないと言う。
人間は60兆個の細胞からなり、その細胞の1つ1つの中ある30億の莫大な情報が備わっているが実際に働いているのはわずか5%~10%程度。その他の眠っている遺伝子のスイッチをONにすることで、幾つになっても才能を開花できると述べている。
遺伝子に始まりアミノ酸、タンパク質、細胞、臓器などの機能ユニットから構成されたものが人間という生命体を形づくっている。到底、自然に出来上がったものだと考えづらい「サムシンググレート」の存在。
事象の背後に潜む微妙な違いを見分ける力。遺伝子情報の中に、大いに無駄な部分を持つことで簡単に変わらない安定性と必要ならば大胆に変化する性質を持つ。遺伝子は子孫存続の強い思い込みがある。その為、目的達成の為に大胆に方法を変えられるという柔軟性をもつ。この時、眠っていた遺伝子が目を覚ます。
一般に高等動物(人間)になるほど遺伝子の情報がOFFになっているそうだ。良く言われる”火事場のばか力”や”急速に白髪になる”と言うのはその遺伝子がONなった事からの現象だ。
良い遺伝子をONにして、健康や人生をより良いものにしていく。人間は自分が持っている遺伝子意外のことは出来ない。「人が変わったよね」と言う人は遺伝子がONになっただけで、働いていない遺伝子の多さほど人は変われる可能性を持っている。遺伝子の”ON”OFF”には昔から言われる”志を高く”感謝して生きる”プラス思考”が重要だという。
外的因子にも左右される遺伝子を自分なりの感覚でコントロール出来れば良いが、中々難しいものだ。
心は意識の世界、魂は無意識の世界に繋がっているのか。