『人間の義務』曽野綾子
おはようございます😉
『人間の義務』曽野綾子
■本著の紹介文
病や戦争、自然の猛威、不慮の事故……意外性の連続の中で、人が今を生きていられることは、本来的に安堵の胸をなでおろすべきことで、ドラマでさえあるはずだ。しかし、「生きる権利」と当たり前のように口にする時、現代人は大きな感動の理由を見失う。
当たり前なのだけれど、中々出来ない事。
キリスト教の考えがベースの曾野綾子さんは、少女時代の戦争体験から生き続ける難しさの中に生死観の自己発見をした。
生に執着するあまり、卑怯になったり、精神を失えば、その人はその人で無くなっている。人が人であることは自分の魂を失わないこと思いがちだ。
礼儀正しく、人道性、現実の質、穏やか、我慢、決断、自然の力、運命、不自由等々をキリスト教の教えの元の考え方で語る。
今の日本社会では何でも出来る。仕事の内容に好き嫌いを言わなければ何とか生きて行けるはずで、自分を生かすも殺すも自分の判断とその結果の行動による。
社会主義国家ではない日本人は自分の生き方を決めるのは自分なのだ。
選ぶのも自分、判断するのも自分、公平のようだが不満は言えない。全責任が自分にかかっている。
今日1日が幸せで、明日も同じように穏やかであり、それが長く続けば良いのだが、多くの場合、人生の最後は病と向き合う事になる。
最後の最後まで自分で出来ることは自分でやる。
曽野綾子さんが想う”人間の義務”は「生きること」。