飯島企画業務日誌

『テンプルモーニング』

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おはようございます☺️
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『テンプルモーニング』
ひとことでいえば、お寺の掃除会。
時間は朝の7時半から8時半まで。最初にお経を15分間読み、そののち境内を20分間掃除。境内の落ち葉掃き、お寺のテラスにある机や椅子などの拭き掃除、お墓の古くなった花などを片づけるお墓掃除の3つを、みんなで手分けして行います。
掃除のあとは、参加者全員で輪になってお茶を飲みながら、近況報告や最近考えていること、悩み相談など、さまざまなことを話す時間。毎回、10人から20人の方々が参加しているといいます。
平和のために宗教間の対話が大切だと言われますが、頭ではわかっていても、実際に教義や行動規範が異なれば、結局は「うちの宗教が一番」という話で終わってしまうこともあるでしょう。言葉のみの交流には限界があります。でも、掃除なら、そうした言葉の限界を超え、宗教の違いを超えた交流ができます。異なる宗教の人たち同士が、お互いの聖地をみんなで掃除し合ったら、世の中はもっと平和になるような気がします。さらにいえば、それは信仰心を持っていない人にでも通用する考え方なのではないでしょうか?
お寺で掃除をする前にお経を読むのは、自分で声を発するとともに、まわりの人たちのお経も聞きながらこころを鎮めることが目的。その後はお焼香をしますが、お焼香の香りにも私たちの気持ちを落ち着ける作用があるのだといいます。
境内に出て、掃き掃除をしていると、周囲からさまざまな刺激を受けます。風の音、土の匂い、雑巾の冷たさ、枯れ葉の模様、季節の移り変わり……そして、掃除が終わったらお茶を味わい、一息つきます。このように、掃き掃除をすると五感を総動員することになるというのです。五感の刺激とは、まさにいま感じているもの。
「いま、ここ」に気づくために必要な環境が、境内の掃き掃除には整っているということ。自分は人より優れている、を捨てる。
平日、朝早くからお寺で行う掃除の会に集まるのは、向上心のある方や、なにか変化のきっかけを求めている人など、さまざまな目的を持つ人々。初めて参加する人は、緊張とともに新鮮な気持ちで掃除することに。また会社勤めをされている方も多く、職場での自己の向上を目指している方も少なくないのだといいます。
そういう方は普段から厳しい競争にさらされているためか、人より多く落ち葉を集めよう、人より多くの場所を磨こう、という意識が出てしまうことも。しかし、がんばるのは良いのですが、この姿勢は仏道における掃除の精神とは異なります。自分は掃除が「上手い」人だとアピールする気持ちが表れています。
たしかに、ビジネスには競争がつきもの。「他社より売り上げを上げる」「同期のなかでトップの受注成績を出す」など、“敵に勝つ”という考え方が求められるものでもあります。
本来、掃除には「敵」も「目的」もないわけです。大切なのは、自分自身の「いま、ここ」に集中すること。そして、日々の仕事でクセになってしまった競争心や虚栄心は、落ち葉とともに掃き捨てる。
現実問題として、掃除には終わりがありません。落ち葉は掃いても掃いても落ちてくるので、掃こうと思えばどこまででも掃けるわけです。しかし一日中、掃除だけをしているわけにもいきません。つまり、どこかで「これでいいのだ」と自分なりに区切りをつける必要があるということ。
掃除の終わりを告げると、「あそこまでやろうと思っていたのに時間になっちゃった……」と不完全燃焼を感じる人も少なくないそうです。
しかし、不完全燃焼のままで終えることに慣れる経験は、とても大事な人生の練習だと思います。これがうまくできないと、完璧主義に陥り、何もかも完璧にこなさないと満足できない人間になってしまいます。
掃除だけでなく、あらゆるものごとに完璧はないものです。
思い通りにならないことを知る。
掃除は、思い通りにならないことの連続。梅雨の時期はカビの対策をする必要性が生じますが、とはいえ季節や天気に文句を言っても仕方がありません。また、雑草や害虫も知らず知らずのうちに増えていくでしょうが、彼らの活動をコントロールすることなど不可能。しかし、たとえ自分にとって好ましくない状況が訪れたとしても、こころを乱さずに現実に向き合う必要があるそうです。
自然環境だけでなく、人間関係もまた思い通りにはならないもの。
お釈迦さまは、人間の苦の種類を、四苦八苦で表現しました。生老病死の四苦に加えて、愛別離苦(あいべつりく)、怨憎会苦(おんぞうえく)、求不得苦(ぐふとくく)、五蘊盛苦(ごうんじょうく)です。このうち、愛別離苦と怨憎会苦、つまり愛する者と別離すること、怨み憎んでいる者に会わねばならないことという、人間関係に関するものが二つも入っているのは、示唆深さを感じます。
特別な信仰心を持たない方でも抵抗なく入り込める内容。そして結果的には掃除を通じ、忘れかけていた大切なことを思い出すことができそうです。
全国でこのテンプルモーニングと言う活動が行われているようです。私も是非参加したいと思っています。
『掃除道入門SOJI-DO こころを磨く、世界を磨く掃除の教え』の著者、東京・神谷町にある光明寺の僧侶、松本圭介。
記事引用https://www.excite.co.jp/news/article/Lifehacker_201906_book_to_read_soji-do/?p=5
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