ゲーム『Ghone is gone』
PCゲームなどの配信・管理を行うプラットフォーム・Steamから、1月23日(水)にリリース予定のゲーム『Ghone is gone』
開発したのはWasabiSushiStudio。タイトルからすでにピンとくる人も多いかもしませんね。本作は、2019年末にレバノンへ逃亡したカルロス・ゴーンさんの脱出劇を明らかにパロディー化したゲームとあって、リリース前から大きな注目を集めています。
カルロス・ゴーンさんは2018年11月に金融商品取引法違反の容疑で逮捕され、2019年12月29日にレバノンへ逃亡。日産自動車の前会長であった彼は、2020年1月8日にレバノンの首都ベイルートで記者会見を開き、会見場に集まった世界中のメディアに向けて声明を発表。
日本の司法や日産自動車の関係者を批判。これに対して日産自動車側も反論するなど事態は紛糾しています。
そんな中、日本からの脱出劇においてどのような方法をとったのか情報が錯綜しており、一節には楽器ケースのなかに身を隠し飛行機に搭乗したとされています。
確信犯の犯行、そんな脱出劇をパロディー化したゲーム
ストーリーはルソー・ニッソン・ビシビシ企業連合の元CEOであるロスカル・ゴンが、24時間監視されるなかわずかな隙をついて迫りくる敵から逃れ、楽器箱に身を隠しながら西関空港を目指し、ノンレバ国への脱出を目指すというもの。
ゲームスタート時に所持できる2600億円の札束を迫りくる相手に投げつけて(買収して)無力化し、また楽器ケースに隠れることで敵から見えなくなる仕様になっている。
なお、お金をすべて失えばゲームオーバーです。
お察しの通り、完全にカルロス・ゴーン脱出劇をモチーフにしたゲームなのですが、概要欄では「このゲームはフィクションです。実在の人物・団体・国家・施設とは無関係です。」と説明されています。
しかし言わずもがな、完全に確信犯です。国際問題にすら発展しかねない状況下をあざ笑うこのアイデアに、思わず笑ってしまった人も多いのではないのでしょうか。
カルロス・ゴーンさんの逃亡には批判の声が上がっていますが、この一件を受けて日本の司法制度を批判する言説も披露されています。
あくまでもパロディーとはいえ、元ネタが明確な『Ghone is gone』。個人の倫理によってゲーム制作への評価は分かれるでしょうが、問題について改めて考えるきっかけになるという意味では、評価してもいいのではないでしょうか。
記事画像引用
https://kai–you-net.cdn.ampproject.org2020.01.09 18:23 きのしたゆり