『世界の起源』
おはようございます😉
『世界の起源』ルイス・ダートネル【約】東郷えりか
気候変動やプレートテクトニクスの移動など、地球環境のダイナミックで自然な変化が人類の歴史に及ぼした影響と人類の選択は無関係とは言えない。地球の歴史と人類の繁栄の因果関係を解説している。
東アフリカ大地溝帯の造成がホモ・サピエンスの誕生に大きな影響を与え、地球規模の気流と海流が大航海時代のヨーロッパの覇権に決定的な役割を果たし、世界史と地球史を共に突き詰めていく。
世界の古代文明の多くがなぜ、プレート同士が交わる境界で誕生したのか?地球誕生から地質など環境変化の歴史をたどりながら、私達がなぜ現在こうした社会にいるのかを明らかにします。
惑星としての地球のどんなプロセスが人類の進化を促したのか?人類をはじめとするすべての生物が、いかに地球環境の産物であるかを語ります。
呆然するほどの遠い過去にまで及び、人類の歴史はそのすべての個々が基本的には変化のない短い人生を地球上で展開してきた。其々の年代で地球の過去の環境は人類の物語にも大きな影響を与えてきた。過去数十億年に繰り広げられた地球の変わりゆく本質と、この地球上の生命の発達を見てゆく。過去500万年の間に類人猿の祖先からヒトが進化し、過去10万年で人類が潜在能力を高め、世界各地に拡散していったこと、この1万年間に文明が次々に誕生したこと、過去1000年間に起きた商業化、産業化、グローバル化の新しい傾向、そして最後には過去1世紀間にこの驚くべき革命を人類がいかに理解するようになったかを検証する。
世界はなぜ現在のようになったのか?壮大な地球の物語が、私たちとこの世界をつくった。
世界の歴史は、人類の活動が自然界に明確な痕跡を残したように、僕らの体にも刻まれている。人類の物語を本当に理解するには、地球そのものの経歴を調べなければならない。その景観にある地物や、地下の構造、大気の循環、気候地域、プレートテクトニクス、大昔の気候変動の時代などである。環境が僕らに何をしてきたのかを探ることにする。
農業は罠でもある。農耕によってその土地の人口密度が高くなるとすぐに大きく階層化された社会が出来上がり、富や自由の格差ができる。 チベット高原が巨大な給水塔都市の役割をになって中国などユーラシア大陸の水資源を握っている。
人類がアフリカ大陸から起こったのは知られているが、東アフリカの気候変動が80万年おきに生じ人類の祖先に影響を及ぼし適応力のあるホミニンを生き延びさせ知能を進化させる。
たとえば、地球の構造そのものを織り成す岩石層に残された記録を拾い読みするのだ。あるいは人間の個々の細胞内にあるDNAの書庫に蓄えられた古い遺伝暗号の書き込みを読んでみる。さらに、望遠鏡を覗いてこの世界を築きあげた宇宙の影響力を調べる。
古代文明の発生場所と地質の関係や、その後の世界史的な動きがとても分かりやすかった。 理屈抜きで、読んでいてワクワクした。