飯島企画業務日誌

『トランプ』絵柄2/6

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『トランプ』絵柄2/6
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現在の絵札のデザインは、16世紀初め頃からフランスではそれぞれの絵札に固有人物を当てはめる習慣が作り出され、歴史上、伝説上の有名人物の名前をカードに書き入れはじめました。ただ、初期には名前とマークの関係はほとんどなく、いろいろな名前が付けられましたが、16世紀の終わり頃、アンリ四世の時代には一応その名前が統一されました。この習慣はフランス革命(1789年)まで続きますが革命後は一時的に王や女王の絵柄が嫌われ革命家カードなども登場します。しかし、王政復興後には現在のカードに描かれている絵柄に近いものが定着することとなります。
現在の様に上下2つの顔のある両頭カードの最古のものと考えられているカードは1602年に作られたもので、ブリュッセルのハル美術館に保存されています。ただ、この様な両頭カードは19世紀の終わりまであまり普及しませんでした。
日本においては、江戸時代の洋学者”宇田川よう庵”の遺品の中に本人手書きの「おらんだかるた」があり、箱の表には「一具五十二葉、文化四年(1807年)四月十日芳樹庵」と書かれています。このカードはすでに両頭となっていました。
長いカード文化の歴史のなかで、特殊なカードも誕生していました。
特に有名なのは、ドイツの「教育カード」です。1507年クラカワの大学の論理学の授業のため作られたもので、ハート、鈴、どんぐり、太陽、月、星、盾、王冠、魚、いせえび、さそり、ばった、猫、帽子、鳥、蛇の合計16のマークがあり、一組160枚で出来ていました。他に有名なものに、紋章カード、天文学カード、国語教育実習カード、地理カード、衣装カード、歴史伝説カード、楽譜カード、風刺画カードなどがあり、これ以外にも、政治、記念、広告、筆跡、調理、宗教、など多岐にわたるカードが作られ、「本」のような役割もはたしていたようです。
記事http://www.phgenki.jp/item/5096/?mode=pc
画像http://www.phgenki.jp/item/5034/?mode=pc
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