『海底光ケーブル』1/2
おはようございます😉
『海底光ケーブル』1/2
1※太平洋や大西洋など世界中の海底に張り巡らされた海底ケーブル。海の情報ハイウェーとも称される。米国が海底ケーブルを巡り中国に対して強硬姿勢を見せ、にわかに脚光を浴びた。長年、海底ケーブルの重要性を指摘してきた慶応義塾大学の土屋大洋教授は、海底ケーブルが米中対立の最前線に躍り出たことに驚く。(構成・大室一也)
※国際通信の99%は海底ケーブルを通っている。残り1%が人工衛星経由だが、地上から衛星まで距離があり電波が行き来するのに時間がかかるので、海底ケーブルに頼らざるを得ない。米国は北米大陸にあるが、大西洋と太平洋に面した海洋国家だ。海底ケーブルがないと情報通信ができない。依存度合いが非常に高くなっており、非常に重要なインフラだという認識が米国で高まりつつある。一方で、米国自身がやっていたことだが、海底ケーブルを監視することが非常に重要なセキュリティー上の課題になっていた。海底ケーブルを安全にしておくことが、安全保障の課題の一つとなった。
海底ケーブルの世界市場におけるシェアは、中国はすごく小さくて10%以下。日米欧3社の寡占状態になっている。アメリカの”サブコム”が一番大きなシェアを持っている。2番目が”NEC”。実質的には子会社のOCCがやっている。3番目は欧州系でフランスの”アルカテル・サブマリン・ネットワークス”。この3社で世界シェアの9割を占めている。
中国勢では、華為技術(ファーウェイ)傘下にファーウェイ・マリーン・ネットワークという会社がある。シェアは10%以下だったが、どんどん広げようとしていた。しかし、米中摩擦が厳しくなる中で、海底ケーブル部門を光ファイバーメーカーの”亨通光電”に売却したが、(2※)日本とフランスと、この中国の企業が参加していた太平洋の光海底ケーブルの入札が無効になったことが分かった。中国企業が最も安い価格を提示したのに対し、日本や米国、オーストラリアが安全保障上の問題を指摘していた。海底ケーブルでは、米国と香港を結ぶフェイスブックの計画も撤回を迫られた。米中の分断と覇権争いが世界の通信インフラ整備に影を落としている。
記事1※https://globe.asahi.com/article/13885191『海底ケーブルで起きた米中の覇権争い、なぜ? 専門家に聞いた 朝日新聞GLOBE+ 2021.3.20 7:00』
記事2※https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF021U30S1A300C2000000/ 『太平洋の光ケーブル、中国企業の入札無効 日米豪懸念で 朝日経済新聞 2021.3.20 6:00』
画像https://speedvps.net/2020/04/13/asia-to-block-china-access-to-us 『米国政府は国家安全保障上のリスクがあると主張し、海底光ケーブルは台湾のみ接続 VPS通信速度比較 2021.3.20 7:10』