飯島企画業務日誌

図書倶楽部

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『人類との対話②』ニール.ドナルド.ウォルシュ 飯島奈美[訳]
ここでは、下の寓話だけを読んで頂きたい。
*雪のひとひら
昔々、あるところに、雪が”ひとひら”おりました。名前はサラと言いました。
サラにはサムと言う弟がいました、サムもまた、雪の”ひとひら”でした。
サムとサラは楽しく暮らしていました____けれど、いつか融けてこの世から居なくなってしまう日が来る事を恐れていました。するとある日、雪の天使さまがやって来て、二人にこう言いました。「雪のひとひらは、ずっと生き続けるのですよ。」
そして、こんな話しをしてくれました。
「この世に最初に降った雪は、今日降った雪なのです。其々が全く違った結晶になって、空から落ちて来るのです。二つとして同じ雪はありません。これまで降ったどの雪も、他の雪とは違うのです。」
「そして、一つ一つがみんな違った形をしています。天国から落ちてくるあなた達の、それはそれは美しいこと、人間達はあなた達が空から落ちてくると、みんなその見事な輝きに思わず見とれてしまいます。」
「あなた達を地面に落ちると、前に落ちた雪のひとひらの上に重なります。人間達はそれを全部まとめて”雪”と呼びます。ごらん、雪のひとひらが重なってるよ、とは言いません。あの山の様な雪を見てごらん、と言うのです。人間の目には、一つ一つの雪が全部まとめて”一つ”に見えるのです。そう、私達雪のひとひらは、”みんな同じ一つの雪”なのです。」
「もう少ししたら太陽が出て、あなた達は融けて消えてしまいます。でも本当は消えるのではなく、姿を変えるだけなのです。水に姿を変え、キラキラと輝く泉や小川になるのです。」
「太陽は不思議な力で水も消してしまします。でもそれも、そう見えるだけで、本当はまた姿を変えているだけなのです。水蒸気になって空に昇っていき、それが集まって目に見えるものに変わります。そう、雲になるのです。」
「雲が厚くなると、中の水蒸気はまた地面に落ちてきます。そしてその時に外の温度がちょうど良いと、あなた達はまた雨ではなく雪のひとひらになれるのです____二つとして同じもののない雪のひとひらとして。これまでも、この先も、あなた達雪のひとひらはこうして続いていくのですよ。」
サラとサムは天使様の話しを聞いて、今までで一番幸せな気持ちになりました。急に色々なことが解って、目の前がパッと開けたようでした。

これは雪の世界での”生命の環”のお話しです。そしてまた”あなた”のストーリーでもあるのです。

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